ワーカーズコレクティブってなに?

力を合わせて協同して働こう
「ワーカーズ・コレクティブ」とは同じ思いをもった仲間との協同事業です。

「あったらいいな」「やってみたいな」を事業化して起業します。

地域のつぶやきから見えてくる暮らしに必要な「もの」や「サービス」などを同じ思いを持った仲間が集まって、事業に必要な資金を出し合い(出資)、非営利市民事業として起業します。

メンバー全員で経営者にも責任をもって働きます。

全員が経営者として経営に責任を持ち全員で働き、働いた結果を自分たちの責任で引き受ける、雇用形態を持たない働く人の協同組合です。

営利を第一の目的としない事

報酬は労働の対価として受けますが、利益の追求だけを目的とせず、利用者の信頼や地域貢献を優先する非営利事業体です。

違いを認め合ってともに働く

性別、年齢、ライフスタイル、働き難さを抱えているなどのちがいを理解し合い、「働く」という社会参加を拡げます。

ワーカーズ・コレクティブ運動がめざしていること

人と人がつながってつくる協同組合型まちづくり

必要な機能を行政や企業に任せるだけではなく生活者の主体であるワーカーズが、さまざまな「分野、業種、人」のワーカーズ・コレクティブを創り出し市民自治を拡げ、ネットワークすることで、人と人がつながってつくる協同組合型の地域社会をめざしています。

生活者を基盤とした社会政策

家庭や地域に必要不可欠な「家事・子育て・介護」などを社会に有用な労働と捉え、産業優先から生活優先の社会システムづくりを担います。

人間的、社会的、経済的自立

性別、年齢別の分業、社会保障制度、税制などの問題に取り組み個人自らの労働とその社会的な関わりを通して、自立できる市民社会をめざしています。

ディーセントワークの実践

ディーセントワークはILOが達成目標としている働き方で、働きがいのある人間らしい仕事を意味する。働く機会があり、自立できる収入が得られ、また働く上での権利を確保し、職場で公正な立場であること、ワークライフバランスのとれた働き方を実践します。

ワーカーズ協同組合法の制定

ワーカーズ・コレクティブをきちんと社会に位置づける活動

「出資する」「全員が経営者として雇われずに働く」「地域のニースに応える非営利事業」というワーカーズコレクティブを規定する法律がまだ日本にはありません。全国組織であるWNJを通して20年以上にわたり法律を作る活動を続けています。

ワーカーズ・コレクティブの価値と原則

1995年7月 第2回ワーカーズ・コレクティブ全国会議にて提案されました。

ワーカーズ・コレクティブという働き方は、雇う雇われるの関係でない、他に物差しとなるものがない新しい働き方です。自らが理念的根拠となるものを作る必要があることから、1995年の第2回全国会議(現在のワーカーズ・コレクティブ・ネットワークジャパン)にて国際協同組合同盟(ICA)が1937年にまとめた協同組合原則をもとに「W.Coの価値と原則」が提案されました。

価値

 ワーカーズ・コレクティブは相互扶助の精神で自立、相互責任、民主主義、平等、公正という価値に基礎をおきます。またそのあらゆる活動において、正直、公開、社会的責任ならびに他者への配慮を大切にします。

原則

初期出資で起業する自覚を持ち、また起業に必要な資本を準備します。なお資本の一部は不分割とし、個人に帰さないものとします。
社会的基準による公正な労働所得および社会的保障の実現をめざし、財務に関する情報は公開しなければならない。
解散時に清算後の組合財産は他の協同組合、またはワーカーズ・コレクティブに譲ります。

  1. 目的
    ワーカーズ・コレクティブは社会的、経済的自立をめざす人々が、地域に開かれた労働の場を協同で作り出すものです。
  2. 加入
    協同労働に参加し、人間としての自立を推進する事業を共有するために、責任を引き受ける用意のある人は、誰でも自発的意志によって出資をして加入できます。
  3. 民主主義
    小集団制をとり一人一票の民主的運営を行います。また一人ひとりが経営責任を負い、組織の情報を共有します。
  4. 財務
    初期出資で起業する自覚を持ち、また起業に必要な資本を準備します。なお資本の一部は不分割とし、個人に帰さないものとします。
    社会的基準による公正な労働所得および社会的保障の実現をめざし、財務に関する情報は公開しなければならない。
    解散時に清算後の組合財産は他の協同組合、またはワーカーズ・コレクティブに譲ります。
  5. 教育
    自立をめざして、社会、経済、エコロジーなどについての基礎知識を学習し、生活価値産業の技能を共有によって高めます。
  6. 地域社会への貢献
    ワーカーズ・コレクティブの事業は地域の生活価値に直結するものであるから、事業を通じて地域社会の維持発展に役立つ領域を拡大していきます。
  7. 協同組合間協同
    ワーカーズ・コレクティブ及び他の協同組合等との連携による協同事業、共同利用施設の設置をすすめます。
  8. 公的セクターとの関係
    ワーカーズ・コレクティブは、政府その他の公的組織から独立した市民の団体です。目的および市域社会への責任を果たす上で必要な事業については、事業分野を明確にした上で、公的セクターとの連携を行います。